長澤運輸事件についての雑感

労働者勝訴の地裁判決が話題になっていた長澤運輸事件について、高裁で会社側勝訴の逆転判決が出ました。判決文の詳細が不明なので、報道記事等で明らかになっている範囲で考えると、いわゆる「同一労働同一賃金原則」について、雇用継続の高年齢者についての例外を認める道を開くことになるかもしれません。ただ、無期転換ルールのように、例外として認めるための条件を法律で明確にする必要があろうかと思います。上告審の判断が待たれるところです。なお、今回の判決は事例判断に過ぎないので、再雇用高年齢者について賃金の減額が当然に認められる訳ではないことに注意しましょう。

2016年11月5日 | カテゴリー : 労働 | 投稿者 : MasterT

成年後見人への報酬について

成年後見についての相談を受けたときに必ず訊かれるのは、成年後見人への報酬についてのことです。特に資産に余裕のない方からは、報酬が支払えなくても大丈夫か、という相談を受けます。
この点、資産の多くない方も安心して利用できるように、市町村が成年後見人の報酬を助成する制度があります。
ご本人の資産から報酬をいただくことが難しいケースではこの制度を利用できることがありますので、報酬の件はあまり心配せずお気軽にご相談ください。
なお、下記センターでもお問い合わせを受け付けています。
一般社団法人 社労士成年後見センター福岡
https://sr-kouken-fk.or.jp
092-414-8775(福岡県社会保険労務士会内)

 

2016年9月16日 | カテゴリー : 成年後見 | 投稿者 : MasterT

外国人技能実習生制度をご存じですか?

外国人技能実習生制度はご存じですか?
昨今、この制度の悪用事例が取りざたされ、制度の見直しが検討されているようですが。
この制度では、適正に運用されるように受け入れ団体等には、技能実習生に対して、予め所定の法的保護講習を行うことが義務づけられています。
具体的には、日本の労働法、社会保険法、入管法の基本知識を技能実習生に教えることで、技能実習生が安心して技能の習得に専念できるようにしようというものです。
先月、久々に法的保護講習の講師をしてきました。実習生は中国から来日した若者でした。とても礼儀正しく、気持ちよく講義できました。事故などなく無事に技能を習得できるよう願わずにはいられません。